Japan Times for Womenから

 

 

日本女性のグローバル化、すでに始まっています。

アジアはじめ海外で活躍する女性たちの言葉を耳にすると、

いろんな気づきに出会います。

先日発行された『The Japan Times for Women』では、

子供たちのグローバル感覚を養おうという、女性にインタビュー。

少子高齢化の日本では、

広い視野をもって海外の人たちとも協調することが大事だなぁ、

と改めていろいろ考えさせられました。

でも大事なのは語学よりも、目的や情熱。

これから頑張る若い人たちには、ココロのグローバル感覚を鍛えて!

というメッセージが伝わるように書かせて頂きました。

 

the japan times for women

With Global Women

いま、アジア、アフリカの女性たちが考えていること、感じていること。

どれくらい日本の私たちは知っていただろう?

先週、JICA研修に参加する機会を得て、あらためて気づいた

いくつかのこと。

 jica yokohama1

JICA横浜ではアジア、アフリカからの研修者に混じって、

一般市民オブザーバーとして参加させて頂いた。

「ジェンダー自立」「農村の村民参加型開発」という使命を負った彼らの思いを、

間近に感じながらも、国境を越えて楽しく過ごした数日間。

 

jica yokohama2興味深かったのは、cause & effect tree というダイアグラム。

貧困など、さまざまなissueに関して、そのルーツ(根)を探り、

その影響(果実)を追求すると、1本の樹となってつながって理解できる・・・というもの。

そこで多くの国がissueとして挙げたのが「貧困」、

だけどその根には、Colonialismがあって、果実にはWarがあるというアフリカや

easy believeな純粋さ、lazyさを根に持ち、資源のdepleteをもたらすタイなど

研修生たちの冷静な自国分析に、はっとさせられた。

 

そんな彼らと横浜みなとみらいを歩きながら観察したときのこと。

この街の開発の余地は何か? というのが課題だったのだけれど、

「うーん・・・、もう十分じゃない?」

ラオスやミャンマーの研修生が首をかしげていた。

確かに比べてしまえばそうだよね。

私たちはつい自国を基準にしてしまいがちだけど、

世界には、まったく違う見方があるということもシンプルな気づきだった。

 

たくさんの気づきをくれた出会いに感謝します。

最終日は、アフリカのキュートな研修生と一緒に、フェアウェルソング&ダンス!

イエスタデイを替え歌にした、彼女の詩に思わず涙しつつ・・・。

歌舞伎、継承するこころ。

先日、中村勘三郎さん死去の報をきいて

思い出したのは、息子の六代目勘九郎さんのお話。

ちょうど9月に、対談の取材をしたばかりだった。

Kankurou Nakamura in GOETHE

ボッテガ・ヴェネタのタイアップで、

「継承する美と技」について、

美しい所作とは何か? 技を受け継ぐとはどういうことか?

を今年6代目に就任した勘九郎さんに尋ねた。

その時、印象的だったのは

「真の美しさとは、表には見えないもの。

舞台のお客さんたちには見せずに、

足さばき一つにしても、

着物の内側で血の滲むような葛藤をして作られる。

もがいて、苦しんでいるその姿こそ、美しいと思う」

そしてもがいて、もがいて、芸を磨いて

やっとつかめてきたと思ったときには、

すでに身体が思うように動かない年齢になっている。

皮肉なものだ・・・・というような話を聞いたとき、

歌舞伎の舞台裏にある、

人生をのぞかせて頂いたような気がした。

曽祖父の尾上菊五郎さんは

「まだ足りぬ、踊り踊りてあの世まで」

という辞世の句を残したという。

 

その時は、お父様の容態など一言も口にされなかったけれど

きっと家族として覚悟はされていたんでしょう。

おそらく、表には見せない壮絶な役者人生を

いつも家族として間近に見てきた勘九郎さんは、

歌舞伎の“こころ”を受け継ぐ覚悟をされていたんだと思う。

勘三郎さんのご冥福をお祈りしつつ、

勘九郎さんのご活躍をお祈り申し上げます。

 

※中村勘九郎×ボッテガ・ヴェネタ

「継承する美と技」は、ゲーテ12月号掲載


クリスマスの思い出

クリスマスになると、世間は妙に浮かれるけれど

我が家はいたって平常心で聖夜を過ごしている。

「別に、クリスチャンでもないのに」というのが彼の言い訳。

 

街がきらきらすることで、誰かが幸せな気分になるなら、

それもいいんじゃないかと思うけれど、

心の片隅で、被災地の人たちは寒い思いしていないかしら、とか

誰かに思いやりを届けるのもクリスマスの過ごし方。

なんだか、すっかり忘れてしまいたくない気がする。

 

私にとってクリスマスの思い出は

子供の頃、両親が買ってきた山崎のいちごケーキ。

去年、亡くなった父が遺した、書き損じのクリスマスカード。

ちょうどクリスマス前にいろいろ片付けていたら、ひょっこり出てきた。

まるで天国から届いた、クリスマスカードみたいにうれしかった。

「クリスマスがあなたにとって

楽しく平和でありますように いつまでも」

xmas

今年もこのカードを引っ張り出して眺めている。

 

被災地の子供たちにも、クリスマスの思い出を送るなら…。

東日本大震災ふくしまこども寄附金

(福島県 児童家庭課に直接振り込まれます)



セヴァン・スズキの20年後に。

以前取材した「ルイ・ヴィトンの森にて。」という

坂本龍一さんのインタビュー記事が、Web GoetheにもUPされました。

これは雑誌『ゲーテ』用に書いたもの。

 

この時、坂本さんのコメントを聴きながら

インタビューを原稿に書き起こしている際に

ふと思い浮かんだのが、セヴァン・スズキの言葉でした。

「人類、そして3000万種の生物からなる

地球の家族の未来のために、

メイク・ユア・アクション、行動せよ」

20年前、リオで開かれた環境サミットで、

12歳の少女が感じるままにストレートに訴えたスピーチは、

いま振り返ってみるとまるで予言のように、

私たちに疑問を投げかけていて、ドキっとさせられます。

 

———以下、スピーチ引用。

(前略)今日の私の話には、ウラもオモテもありません。なぜって、私が環境運動をしているのは、私自身の未来のため。 自分の未来を失うことは、選挙で負けたり、株で損したりするのとはわけがちがうんですから。(中略)

私の世代には、夢があります。いつか野生の動物たちの群れや、たくさんの鳥や蝶が舞うジャングルを見ることです。 でも私の子どもたちの世代は、もうそんな夢をもつこともできなくなるのではないか? あなたがたは、私ぐらいのとしの時に、そんなことを心配したことがありますか。

こんな大変なことが、ものすごいいきおいで起こっているのに、私たち人間ときたら、まるでまだまだ余裕があるようなのんきな顔をしています。 まだ子どもの私には、この危機を救うのに何をしたらいいのかはっきりわかりません。でも、あなたがた大人にも知ってほしいんです。 あなたがたもよい解決法なんてもっていないっていうことを。オゾン層にあいた穴をどうやってふさぐのか、あなたは知らないでしょう。 死んだ川にどうやってサケを呼びもどすのか、あなたは知らないでしょう。絶滅した動物をどうやって生きかえらせるのか、あなたは知らないでしょう。 そして、今や砂漠となってしまった場所にどうやって森をよみがえらせるのかあなたは知らないでしょう。

どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください。

 

ここでは、あなたがたは政府とか企業とか団体とかの代表でしょう。あるいは、報道関係者か政治家かもしれない。 でもほんとうは、あなたがたもだれかの母親であり、父親であり、姉妹であり、兄弟であり、おばであり、おじなんです。 そしてあなたがたのだれもが、だれかの子どもなんです

———————————-(後略)

いま、一つ一つの言葉が、日本の私たちに突き刺さります。

あれから20年後、私たちは何か進歩できた?

せめていま目の前にある選択から、make action、

ちゃんと考えて行動しなければと思うのです。

関連 記事掲載:

Web Goethe ルイ・ヴィトンの森にて。

 

 

川俣正展 がらん、とした中に

BankArt NYKで開催中の川俣正展へ。

川俣さんのインスタレーションは、

何か、ざらざらした記憶を呼び覚ますような、不思議な感触。

解体された廃材などを使った、木製パレットの山や、

バラック小屋みたいなものも、倉庫だったこの場所で見ると、

妙に馴染んで見えて、埠頭の作業場に来ているような錯覚に。

見捨てられ、やがて忘れ去られる廃材が、つかのま息を吹き返した場所。

そこは、しんと静かであたたかい。

少々、ぎこちないバランスは今にも動きだしそうな野生味となって。

 

Expandというテーマどおり、

この場所、この空間にある地霊のような気配が、

作家のインスピレーションとともに、拡張されていくのかもしれない。

2階、3階のフロアは、まだ作りかけのがらん、とした空間だった。

このがらん、とした感覚も、なんだか日本的な気がして気持ちよかった。

kikkory Girls

森へ出かけよう。森をまもろう。

そんなテーマではじめた女性たちの間伐体験。

ちょうど一年前、山梨県道志村のNPOの間伐に誘われて出かけてから、

ずーっと気になってしまい、ついに女性たちの間伐ツアーを決行しました。

私たちの水源林であるこの場所、道志村にこだわって

小さな活動が、未来の環境や資源を育むきっかけになれば、と思って。

けれど日本の森や林業の実態を知れば知るほど、

「持続可能な仕組みが、見えにくい・・・」と重たい気分になるのですが。

それでも一人でも多くの人、

とくに女性やファミリーが森に関心を持ってくれたら、

何か変わることもあるかもしれません。

そんな気持ちで、先日横浜クイーンズサークルで行われた

「ヨコハマ環境行動フェスタ2012」のステージで

私たちの活動報告会を兼ねたトークイベントを開催。

スマート・ウィメンズ・コミュニティのkikkory Girls 、

なぜかみんなチェック柄?! シャツで登壇。

また、FMヨコハマの番組、E-ne! にも出演し、DJ MITSUIさんと私たちの活動をおしゃべりしました。

http://yokohama-cruiz.org/2012/10/30/media_info/

Hawaii、自然と調和した島のひみつ

先日、はじめてのハワイへ。

といっても観光ではなく、某カード会社さんのお仕事でしたが。

エメラルド色の海を間近に見ながら、海に入れたのはわずか3分!

という強行スケジュールでしたが、仕事だからこそ出会った人や場所は

今回のハワイでの収穫となりました。

 

まず、今回のハワイで知ったのは、

徹底した地産地消主義。

どこのレストランへ行ってもこの言葉を聞きました。

パシフィック・リム・キュイジーヌを島に広めたといわれるロイズでは、

ハワイ産の野菜、ハーブや魚介類にこだわり、

まず島の生産者を育てることから始めたといいます。

今では、ハワイでポピュラーとなった

パシフィック・リム・キュイジーヌも、

そんな食のクリエイターの努力があったからこそ。

おいしさの追求が、島おこしにもつながっているんですね。

 

でも意外だったのは、肉だけはアメリカ産ということ。

なぜかというと、ハワイには屠殺場がないというのが理由。

宗教上の理由から、殺生を行わないというのもハワイらしいですね。

ウルポ・ヘイアウにはお供えが

そして一般観光客にあまり知られていないという

オアフ島最古の神殿、ウルポ・ヘイアウにも立ち寄りました。

王族たちの出産の場所だったという石積の聖地。

石や木に神が宿るという多神教的な感覚は、日本にも似てますね。

そういう古来の感覚は、

いまも自然と調和した暮らしとなっているのでしょうか。

青空に向かって積み上げられた無数の石の山を見ていると、

その昔、人々は祈りをこめてこれを築いたんだなと、何か尊い気持ちになります。

 

「ここはハワイの人にとって神聖な場所だから、お尻を向けちゃダメよ」

とコーディネーターさんに言われて、ここを立ち去るときは

みんなで後ろ歩き・・・。楽しく不思議な光景でした。

 

モード×自然 感性を磨く。

先日、冨永愛さんにインタビュー。

海外でトップモデルとして活躍した彼女の素顔は、

気持ちいいくらいにナチュラルで

そこにいたスタッフみんなが笑顔になってしまう。

 

「ゴールは自分で決める」

そういって、潔く海外でのランウェイを引退してからは

モードのお仕事以外にも、

さまざまな活躍をしている冨永愛さん。

 

ホワイトリボン、WFPなど、社会貢献の活動にも積極的で、

彼女がアンバサダーとなることで、

社会貢献に参加する女性たちの層が、ぐんと広まったんじゃないかと思う。

 

そんな彼女が心がけているのが、

自然の中でのリセット、感性を磨くこと。

 

モードの表現力も、地球の未来への想いも、

すべて“感性”から湧き出している・・・・。

何気ない会話から、改めて大切なことを教わったような。

 

インタビュー記事は、セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス8月号に掲載です。

クールビズ、再考

クールビズの季節がやってきた。

半袖ビジネスシャツの男性たちが増えているけど、

なんだかしっくりこない。

涼しげというより、暑そうに見えてしまうのはなぜでしょう。

半袖シャツをスーツのズボンに合わせてるのでしょうか?

カジュアルでいくなら、カジュアル用パンツをはいたほうが良いですね。

ポロシャツにチノパンくらいカジュアルだと爽やかかもしれませんが。

ビジネスにおける涼感というのは、やっぱりキリリと引き締まったスタイルから

生まれるんじゃないでしょうか?

その昔、日本人が着物を愛したように、何か様式美の上にある涼しさ、

相手に対する心遣いみたいなものが、清々しさを感じさせるのでは?

 

先日、『週刊ダイヤモンド』でクールビズについてインタビュー記事を執筆しました。

明治大学の中野香織さんのお話は、まさにクールビズの本質を突いていて共感しました。

ダイヤモンド・オンライン クールビズ再考

 

 

 

Love your Life—大切なモノ、ひと、コト。