「international」カテゴリーアーカイブ

イノベーション・パラドックス

日経主催のエコプロ勉強会が
世界銀行 東京事務所で開かれ
私も参加してきました。

講師は世界銀行のチーフエコノミスト、
ウィリアム・マロニーさん。

テーマはInnovation paradox、
私なりに解釈して一言で言うなら、
途上国の憂鬱。でしょうか。

途上国では今後の発展のために
技術的な進化が必要なのに、
業務改善のための組織、マネジメントが
整っていないせいで
利益回収の仕組みができていない。
大切なのは、管理スキルや
組織の管理手法、
それこそがイノベーション を
成功に導き、雇用創出を
促進する基盤であり、
また政策立案や、各国の
イノベーションの進捗状況の
測定方法を見直すことが
これからのグローバル経済発展
においては欠かせない、と言うお話。

閑話休題、薩長の留学生たちがいかにスピーディにイノベーションを成し遂げたか。という歴史話も。

卵が先か、ニワトリが先か?
と言うお話にもちょっと似て。
技術開発の前に、先進国の
マネジメント、技術を移転する
と言うことも大事。でも
先進国とは違う生き方をする
彼らの意識行動を先進国と
同レベルに変えることが幸せなのか。
緩やかな変化が望ましいのでは
と言う意見も参加者からありました。

せっかくの機会なので、私は、
途上国における起業家の
男女差について聞きました。
イノベーションにおける
女性起業家は資金面や
資源その他で優位に
立てない現状や壁があると
よく言われていますが
途上国ではどうでしょうか。

途上国においては多くの女性が
起業しているが成功例には
残念ながら性差があり、
原因は国や状況によって色々あるが、
一つ共通しているのは、
女性は男性に比べて
リスクを取りたがらないと言うこと。

けれども世界銀行では、
そうした女性たちを支援するための
プログラムも今後始まるそうです。

日本の女性起業家も支援して欲しい
ところですが、残念ながら
途上国に向けた支援ですからね、
日本女性も頑張りましょう。

最後に、マロニーさんは
パスツールの名言を教えてくれました。
”Fortune favors the prepared mind”.

幸運は、準備が整った心にこそ宿る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

What’s BLUE CARBON?

6月27日、東京都・三菱総合研究所で「第1回 ヨコハマ ブルーカーボン アカデミー セミナー」が開催されました。このセミナーでは、ブルーカーボンから海を総合的に研究し、あわせて海の“源”である山や川との連携も追求していきます。第1回セミナーでは、「ブルーカーボンって何?」をテーマに講義が行われました。

セミナーでは、海から都市と環境を考える各界の専門家たちが毎回登壇し、私たちに問題提起を促しながら、さまざまな意見を交わします。

後半では、講師たちのパネルディスカッションも行われます。
私は、コーディネーターとしてお手伝いさせて頂きました。

 

blue carbon panel
blue carbon panel

まず地球温暖化の影響は、海にも及んでいるということを、話し合いました。私たちは温暖化対策というと、森林によるCO2吸収=グリーンカーボンにばかり目がいきがちですが、実は海にも相当量のCO2が吸収されています。

「海は二酸化炭素の約3割を吸収しますが、それによって実は海が酸性化してしまうという問題もあります」と東京海洋大学の刑部真弘先生。

酸性化によって、珊瑚の減少による生態系の変化など、海へ悪影響を及ぼすことも予測されています。そうしたなか、進められているのが、八景島シーパラダイスと横浜市の恊働による、海藻の育成や海育プログラムです。同社の蓑内真吾さんは「海の干潟や海草を活用して、二酸化炭素を循環させる仕組みをつくることが大切。それらを見える化する場所として水族館などを使って欲しい」と主張。

ただし、現時点ではアマモなどの海草類によるCO2吸収量は、数値化、クレジット化はまだ難しいという課題があります。

「まずは自治体単位でそれを地域活性化に活かすことに意義があると思うのです。それで地域経済が回っていくことが、第一歩となるのでは」

本事業の実行委員長でもある刑部先生は、そんなふうに事業への意欲を語りました。

まずは温暖化と海の影響に、私たちが危機感を持って目を向けること。海洋国家日本、そして港湾都市横浜だからこそ、できることがあります。まずは地域の身近なことから始めてみよう、という問題提起となった第1回目でした。

Diamond Princess、感動の通過

はじめてのクルーズ、大型客船のダイヤモンド・プリンセスに
乗って旅をしてきました。
とはいいつつ、半分仕事なのですが。

旅の模様は取材記事でも触れるとして・・・、
船に乗ってまず最初に驚いたのは、ベイブリッジの通過です。
デッキから見上げるベイブリッジは、もうすぐそこにあって
「ぶ、ぶつかる?」というくらいだったのですが、
ほんの少しの差で難なく通過していきました。
あまりのスリルに通過時は拍手が沸き起こったほど。

もともとこの船、英国船籍ではありますが、
生まれは日本。三菱重工の長崎造船所で作られたそうです。
ベイブリッジもちゃんと通過するように設計されているのはスゴイですね。

Japan Times for Womenから

 

 

日本女性のグローバル化、すでに始まっています。

アジアはじめ海外で活躍する女性たちの言葉を耳にすると、

いろんな気づきに出会います。

先日発行された『The Japan Times for Women』では、

子供たちのグローバル感覚を養おうという、女性にインタビュー。

少子高齢化の日本では、

広い視野をもって海外の人たちとも協調することが大事だなぁ、

と改めていろいろ考えさせられました。

でも大事なのは語学よりも、目的や情熱。

これから頑張る若い人たちには、ココロのグローバル感覚を鍛えて!

というメッセージが伝わるように書かせて頂きました。

 

the japan times for women

With Global Women

いま、アジア、アフリカの女性たちが考えていること、感じていること。

どれくらい日本の私たちは知っていただろう?

先週、JICA研修に参加する機会を得て、あらためて気づいた

いくつかのこと。

 jica yokohama1

JICA横浜ではアジア、アフリカからの研修者に混じって、

一般市民オブザーバーとして参加させて頂いた。

「ジェンダー自立」「農村の村民参加型開発」という使命を負った彼らの思いを、

間近に感じながらも、国境を越えて楽しく過ごした数日間。

 

jica yokohama2興味深かったのは、cause & effect tree というダイアグラム。

貧困など、さまざまなissueに関して、そのルーツ(根)を探り、

その影響(果実)を追求すると、1本の樹となってつながって理解できる・・・というもの。

そこで多くの国がissueとして挙げたのが「貧困」、

だけどその根には、Colonialismがあって、果実にはWarがあるというアフリカや

easy believeな純粋さ、lazyさを根に持ち、資源のdepleteをもたらすタイなど

研修生たちの冷静な自国分析に、はっとさせられた。

 

そんな彼らと横浜みなとみらいを歩きながら観察したときのこと。

この街の開発の余地は何か? というのが課題だったのだけれど、

「うーん・・・、もう十分じゃない?」

ラオスやミャンマーの研修生が首をかしげていた。

確かに比べてしまえばそうだよね。

私たちはつい自国を基準にしてしまいがちだけど、

世界には、まったく違う見方があるということもシンプルな気づきだった。

 

たくさんの気づきをくれた出会いに感謝します。

最終日は、アフリカのキュートな研修生と一緒に、フェアウェルソング&ダンス!

イエスタデイを替え歌にした、彼女の詩に思わず涙しつつ・・・。

Hawaii、自然と調和した島のひみつ

先日、はじめてのハワイへ。

といっても観光ではなく、某カード会社さんのお仕事でしたが。

エメラルド色の海を間近に見ながら、海に入れたのはわずか3分!

という強行スケジュールでしたが、仕事だからこそ出会った人や場所は

今回のハワイでの収穫となりました。

 

まず、今回のハワイで知ったのは、

徹底した地産地消主義。

どこのレストランへ行ってもこの言葉を聞きました。

パシフィック・リム・キュイジーヌを島に広めたといわれるロイズでは、

ハワイ産の野菜、ハーブや魚介類にこだわり、

まず島の生産者を育てることから始めたといいます。

今では、ハワイでポピュラーとなった

パシフィック・リム・キュイジーヌも、

そんな食のクリエイターの努力があったからこそ。

おいしさの追求が、島おこしにもつながっているんですね。

 

でも意外だったのは、肉だけはアメリカ産ということ。

なぜかというと、ハワイには屠殺場がないというのが理由。

宗教上の理由から、殺生を行わないというのもハワイらしいですね。

ウルポ・ヘイアウにはお供えが

そして一般観光客にあまり知られていないという

オアフ島最古の神殿、ウルポ・ヘイアウにも立ち寄りました。

王族たちの出産の場所だったという石積の聖地。

石や木に神が宿るという多神教的な感覚は、日本にも似てますね。

そういう古来の感覚は、

いまも自然と調和した暮らしとなっているのでしょうか。

青空に向かって積み上げられた無数の石の山を見ていると、

その昔、人々は祈りをこめてこれを築いたんだなと、何か尊い気持ちになります。

 

「ここはハワイの人にとって神聖な場所だから、お尻を向けちゃダメよ」

とコーディネーターさんに言われて、ここを立ち去るときは

みんなで後ろ歩き・・・。楽しく不思議な光景でした。

 

Stay hungry, Stay foolish・・・。

スティーブ・ジョブス氏の訃報に触れて、

もう一度、あの名演説を聞き返してみた。

スタンフォード大学卒業式での、2005年のあの伝説のスピーチ。

“人生で得た3つのストーリー”は、たくさんの勇気を与えてくれる。

 

「最も重要なことは、自分の心と直感に従う勇気を持つことだ。

心と直感は本当になりたい自分をすでに知っている」

 

「先を見通して点をつなぐことはできない。

振り返ってつなぐことしかできない。

だから将来何らかの形でつながると信じなければならない」

 

「ハングリーであり続けろ、愚かであり続けろ」

 

その言葉の一つ一つを、自分に置き換えて考えてみると、

しんしんと勇気がわいてくる。

きっと世界中の多くのジョブスファンが、

同じ気持ちでいるんだろうな、 と思うとなおさらに。

 

2011.10.06 apple HPより

コンピューターの世界は、

ジョブス時代から、ジョブス喪失時代へと 変わってしまうんだろうか?

たとえカリスマを失っても、

新しい技術に、愛情やデザイン美学があることを願いたい。

スティーブ・ジョブス伝説のスピーチ

 

 

昨日CEATECという大規模な技術展へ出かけたけれど、

そこにあふれる暮らしの“スマート技術”の数々、

たしかにスゴイと思ったけれど、

果たしてそこに、どれほど製作者の愛情や美学がこめられているのか?

多くは、生活者のスタイルや、製作者の顔、情熱が、

どこかあいまいな感じがして 主役不在の印象を受けた・・・・(詳しくはまた今度)。

 

喩えるなら、それはマイクロソフトのように誠実ではあるけれど、

日常をシェアしたい! と思うようなエモーショナルな魅力には欠けるかも。

 

そんななかでも、私たちは Stay hungry, Stay foolish・・・、

そしてもう一つ付け加えるなら、love the earthでいたいと思う。

 

スティーブ・ジョブス。安らかに。そしてありがとう。

2014 FIFAトロフィーに願いをこめて

たぶん、今いちばん多くの共感を得る話題がサッカーじゃないかと思う。

私までが、サッカーに熱狂している! どちらかというと疎い人だったのに。

 

先日、ウブロ銀座の旗艦店オープニングに

2014FIFA ブラジルカップのトロフィーが一日だけやってきた。

台座にヒスイをはめこんだ、黄金色のトロフィーに

「日本に栄光あれ・・・」と願かけ。

ウォッチメーカー、ウブロは昨年からFIFAの公式スポンサーとなっている。

なぜ、サッカーを支援するのか? CEOのビバーさんに伺うと

「私たちにとって、次の大事なマーケットとなる

若い人、子供たちとのリレーションシップを育てていきたい」と。

目の前のマーケットが、たとえ衰弱していても

大切なのは、次世代を見据えた“種まき”。

希望とともに、子供たちが育っていきますように。

そして3年後のワールドカップ開催の頃には、明るい日本でありますように!

美しさの文明回帰

かつてない非常事態を経験した今、

毎シーズン変化するトレンドを追いかけることに

どれだけの意味があるんだろう・・・? と、正直戸惑っていました。

                                                                                深い、無常観。                                                                                                     

                                                                                   それでも今回、秋冬コレクションの展示会を巡っているうちに、

ある発見に出会いました。                                                                    

                                                                           人類の文明への回帰。

                                                                                             私たち人類が、文明を育んできたことへの喜び、その美しさを、

デザイナーたちは再発見したかのよう。

なかでも興味深かったのは、

ビザンチン文化を表現したシャネルや

ローマ文明を見つめ直したブルガリ。                                                                      

                                                                                           ビザンチン調の工芸アクセサリーや、

ゴールド、ブルー&グリーンの美しさで異次元に誘うシャネル。                                                 

                                                                            ローマ時代の再生のシンボルとして愛された蛇や、

強さの象徴、ライオンのモチーフを取り入れたブルガリ。                                                      

                                                                                         たとえ今、私たちが原発という文明の怪物に脅かされていようとも、

恐ろしい憎悪を感じようとも、

一方では、人類は、この上なく美しい文明を育んできた歴史がある。

そんなことを、つれづれに・・・。                                                             

                                                                               シャネルのパリ-ビザンスコレクション記事はこちら

http://woman.excite.co.jp/garbo/concierge/rid_29661/

 ※ただしそれぞれのコレクションは3・11以前に本国で発表されたものです。

APEC WLN
女性たちのミッション

9月22日に横浜で開催された

APEC、WLN(女性リーダーズネットワーク)関連イベントに参加した。

日本、アジアの女性リーダーたちが集い、ディスカッションや交流を行うという試み。林文子市長はじめ、アジアの企業家やさまざまな女性たちが和やかなムードで意見を交し合った。

印象深かったのは、中国廈門の女性企業家だ。

彼女は女性の立場から、人々を幸福にするための家電を作りたいと願い、会社を設立し事業を拡大してきた。今ではモンゴルの鉱山でのレアメタルの調査、掘削なども行っているという。なるほど、スケールが違うなと思った。その一方で意外にも感じられたのは、大きな成功を収めた彼女は、とてもシンプルなミッションに突き動かされて道を歩んできたということ。それぞれ表現は異なれど、そこにいた女性企業家たちは皆、一様にシンプルな自分たちのミッションを語っていた。

多くの人々の幸せのために、家族や身近な人たちを幸せにするために・・・

とかそんなようなこと。

メディアや男性社会のなかでは、つい小難しい言葉で飾り立てられてしまいがちだが、大切なのは実はすごくシンプルなミッションなのだ。

裏表もなく、嘘偽りのないシンプルな真実。

それを信じてビジネスに挑戦する女性たちの強さに、母性のような社会への愛情を感じた。今の時代を柔軟に生きる強さ、なのかもね。

林文子横浜市長のインタビューは後日レポートします。