数年後も、ずっとずっと年を経ても。
着られる服が、どれくらいあるだろう?
私のワードローブには、叔母がくれた古い黒ジャケットがある。
もう20年以上前のものと思われるが、
いまだ現役でジーンズなどに合わせている。
シャネルの黒いジャケット。
独特のツイードの風合いやシルエットは、本当によく出来ていると思う。
裾裏にチェーンが縫い付けられ、着たときに”シャン”と見える設計とか。
肩周りは若干手直ししたけれど、年代をまたいでも野暮ったく見えない。
先日、青山でカール・ラガーフェルドの撮り下ろし作品を集めた写真展
『The Littel Black Jacket』が開かれた。
シンプルな黒いジャケットが、こんなにもいろんな表情を見せるのか、
と新鮮な驚きだった。
シャネルのリトルブラックジャケットは、
もともとオーストリアのホテルマンの制服に
インスパイアされて’50年代に作られたものだという。
それがどういうわけか、女性たちが着こなすとエレガントに見えてしまう。
10着のファストファッションよりも、
1着のシンプルな衣服の価値を改めて考えた。
カール・ラガーフェルドも来日、シャネルの写真展『The Little Black Jacket』http://woman.excite.co.jp/garbo/concierge/rid_45417/