以前取材した「ルイ・ヴィトンの森にて。」という
坂本龍一さんのインタビュー記事が、Web GoetheにもUPされました。
これは雑誌『ゲーテ』用に書いたもの。
この時、坂本さんのコメントを聴きながら
インタビューを原稿に書き起こしている際に
ふと思い浮かんだのが、セヴァン・スズキの言葉でした。
「人類、そして3000万種の生物からなる
地球の家族の未来のために、
メイク・ユア・アクション、行動せよ」
20年前、リオで開かれた環境サミットで、
12歳の少女が感じるままにストレートに訴えたスピーチは、
いま振り返ってみるとまるで予言のように、
私たちに疑問を投げかけていて、ドキっとさせられます。
———以下、スピーチ引用。
(前略)今日の私の話には、ウラもオモテもありません。なぜって、私が環境運動をしているのは、私自身の未来のため。 自分の未来を失うことは、選挙で負けたり、株で損したりするのとはわけがちがうんですから。(中略)
私の世代には、夢があります。いつか野生の動物たちの群れや、たくさんの鳥や蝶が舞うジャングルを見ることです。 でも私の子どもたちの世代は、もうそんな夢をもつこともできなくなるのではないか? あなたがたは、私ぐらいのとしの時に、そんなことを心配したことがありますか。
こんな大変なことが、ものすごいいきおいで起こっているのに、私たち人間ときたら、まるでまだまだ余裕があるようなのんきな顔をしています。 まだ子どもの私には、この危機を救うのに何をしたらいいのかはっきりわかりません。でも、あなたがた大人にも知ってほしいんです。 あなたがたもよい解決法なんてもっていないっていうことを。オゾン層にあいた穴をどうやってふさぐのか、あなたは知らないでしょう。 死んだ川にどうやってサケを呼びもどすのか、あなたは知らないでしょう。絶滅した動物をどうやって生きかえらせるのか、あなたは知らないでしょう。 そして、今や砂漠となってしまった場所にどうやって森をよみがえらせるのかあなたは知らないでしょう。
どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください。
ここでは、あなたがたは政府とか企業とか団体とかの代表でしょう。あるいは、報道関係者か政治家かもしれない。 でもほんとうは、あなたがたもだれかの母親であり、父親であり、姉妹であり、兄弟であり、おばであり、おじなんです。 そしてあなたがたのだれもが、だれかの子どもなんです
———————————-(後略)
いま、一つ一つの言葉が、日本の私たちに突き刺さります。
あれから20年後、私たちは何か進歩できた?
せめていま目の前にある選択から、make action、
ちゃんと考えて行動しなければと思うのです。
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